2025.01.10
特殊な設備への依存は身を滅ぼす
昨日の話の続きです。
私の人生は
「特殊な設備」に
翻弄され続けてきたんです。
私が小学校に上がった
1975年に完成した実家は
会社の経営を軌道に乗せつつあった
父が情熱を注ぎ込んで建てた家で
当時としては恐らく最先端だった
全館空調システムが装備されました。
室内機は壁埋込もしくは床据置で
各部屋に備え付けられ
壁付のツマミでスイッチを入れ
温度を調節する仕組み。
暖房するか冷房するかは
1階の台所の壁に付いていた
主装置で切り替えていたような…
凄いのは室外機で
小振りな物置くらいは
あろうかという大きさ。
で、使い方としては
全館一律ではなく
部屋毎の局所空調でした。
使うのが一部屋だけでも
小振りな物置くらいの室外機が
轟音を轟かせるわけです。
あるもんだから
就寝時に使おうものなら
祖父母はろくに眠れません😵💫
加えて(お察しのとおり)
電気代がバカ高い。
なんと電灯契約ではなく
動力契約だったんですね😵
そんなわけで
まともに使ったのは10年かそこらで
その後室内機が1部屋ずつ
故障していきましたが
端から修理は諦めて
順番に壁付けエアコンに切り替えた
というわけです。
2004年に完成した我が家は
著名な建築家の先生に
設計・監理を依頼したデザイン住宅で
建築としては
ホントに素敵なんですよ。
小さな後悔はあるものの
間取りなど基本的には気に入っていて
この家に住むことができて
良かったとは思ってるいのですが
思っているのが空調設備です。
第一にエアコン。
室外機1台に室内機1台という
普通のエアコンではなく
室外機1台に室内機2、3台接続可能な
マルチエアコンを採用しました。
理由は室外機の台数を
極力減らすため。
アトリエ建築家の方は特に
デザインを乱すこの手の物を
好まないのです。
おかげで室内機5台に対して
室外機は2台にまとめられ
建物裏手はスッキリしましたが
全部まとめて取り替えなので
エラいことになるんですよ😵
入居から5年前後経ったところで
冷媒ガスが抜けるようになり
毎年のように修理屋さんを呼んで
騙し騙し使っていましたが
15年目くらいで
「もうこれは限界」と見切りを付けて
5部屋ともすべて
室外機1台に室内機1台という
普通のエアコンに取り替えました。
第二に床暖房。
お願いした建築家の先生が
手掛けた家には基本的にすべて
水蓄熱アクアレイヤーという床暖房が
1階の床ほぼ全面に敷設されています。
この床暖房、
床下に水が入ったパックが敷き詰められ
さらにその下に水を温めるための
ヒーターが敷き詰められています。
で、昼間の電力に比べて割安な
深夜電力を使って温めるのですが
深夜電力になる23時過ぎに
スイッチがオンになり
深夜電力が終わる翌朝7時までに
スイッチがオフになり
昼間は夜間に温めた
水からの輻射熱が室内に放たれ
家中が温かくなるという仕組みです。
私はそれに惚れ込んで
この先生にお願いしたところもあり
ずっと気に入って使っていましたが
使い始めて15年弱くらいで
時々漏電ブレーカーが
作動するようになりました。
床下のことなので
原因はハッキリと分からず
メーカーを呼ぼうにも
会社は千葉県にあるので
基本的にメンテナンスに来てくれません。
抜本的な解決策が見つからないまま
騙し騙し使っていましたが
電力料金高騰で
1ヵ月7万円くらいの請求が来て
顔面真っ青になり
さすがにこれ以上は
使い続けられないと見切りを付けて
エアコン+石油ファンヒーターという
およそデザイン住宅には
相応しくない旧式の暖房に
泣く泣く切り替えました。
おっと、
勢いに任せて書いてたら
1500字の大作になってしまいました。
私が言いたいことはただ一つ
一般的に流通している商品を
選ぶべし。
ということです。
これからの新築・リフォーム・
リノベーションをお考えの方は
物珍しさに目が眩んで
この手の設備を選んでしまうと
後で確実に詰みますので
全力で避けるべしと
ぜひ肝に銘じてくださいね。
イラストはChatGPTで描いた
「自宅の床暖房が故障し
あまりの寒さに凍えている
日本人のファミリー」
です。
雰囲気出ててワロタw
それではまた明日!